教師の父を持つ一家が明かす、試験ストレスとの付き合い方

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試験シーズンが近づく中、イギリス全土の学生たちはGCSE、BTec、Aレベル試験に向けて準備を進めています。
エセックス州に住むジョリー家では、父親のスティーブさんが高校のシックスフォーム責任者という特別な環境で、3人の子どもたちの勉強とストレスを支えています。
長女のエマさん(19歳)は現在ブリストル大学で犯罪学を学んでいますが、Aレベルの試験勉強期間は非常に困難だったと振り返ります。
ADHDと診断されてから、自分の集中力の課題や作業開始の難しさを理解できるようになったと言います。
「プレッシャーが必要。
でもそのせいでストレスと燃え尽きが激しくなるのが辛い」と語ります。
彼女は父の助けを借りて学習計画を立てたり、勉強に向かう気持ちを整えたりしたそうです。
次男のベンさん(18歳)は数学と物理が得意で、GCSEでは最高評価の7〜9を取得しました。
Aレベルに向けての準備中で、過去問を使った実践的な学習が効果的だと話します。
ストレス解消にはゲームを活用しており、友達とXboxで遊ぶことも息抜きになっています。
末っ子のジェスさん(15歳)は体育と美術が好きで、バスケットボールカレッジへの進学を目指しています。
現在は膝のケガのためにバスケができず、代わりに「帰宅後すぐに昼寝する」ことでストレスに対処しているとのこと。

彼女にとってGCSEの成績は国内外の進学先の夢に直結しており、プレッシャーは大きいといいます。
父スティーブさんは教師としての経験を活かし、強制ではなく「選択肢と支援」の姿勢を大切にしています。
例えば、ジェスさんが希望すればスマホを預かることも提案しており、「取り上げるのではなく、一緒に考える」と語ります。
若者支援団体Young Mindsの専門家スティービー・ゴールディング氏は、親ができることとして「観察を言語化すること」や「オープンな対話」を挙げています。
「眠れていない、食欲がない、などの変化に気づいたら、それを言葉にして安心感を与えることが大切です」と述べています。
復習方法も個々で異なりますが、フラッシュカードやマインドマップ、YouTube動画などを活用するなど、創造的なアプローチが有効です。
「私はフラッシュカードが大好き。
簡単で素早く覚えられる」とジェスさんは話します。
試験前の不安に対しては「大丈夫だよ」と軽く流すのではなく、「不安なのは自然なこと」と共感し、「努力してきたことをしっかり評価すること」が重要とされています。
スティーブさんは「試験が終わった直後は、みんなの答えを聞かずにその場を離れるのがベスト」と助言し、エマさんも「自分の気持ちを守るために、黙って帰った」と共感します。
試験が終わった後には、家族でマルタ、クロアチア、マガルフへの旅行やプロムが待っています。
今は、健康を最優先にしながら、一日一日を乗り越えていくことが大切だとジョリー家は語ります。