90年代映画『クルーレス』がミュージカル化! ウエストエンドで開幕

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90年代を代表するティーン映画『クルーレス』がミュージカル化され、ロンドンのウエストエンドで正式に開幕した。
ビバリーヒルズのハイファッションと友情、マッチメイキングに彩られた世界を、音楽と共に再び楽しめる作品となっている。
脚本と監督を務めたエイミー・ヘッカリングが舞台版も手掛け、90年代の雰囲気を忠実に再現。
「現代風にするつもりは全くない」と語る彼女のこだわりは、観客を喜ばせることだろう。
『クルーレス』はジェーン・オースティンの『エマ』を原作とし、『ミーン・ガールズ』や『ゴシップガール』など後の作品に大きな影響を与えた。
音楽を手掛けたのはスコットランドのシンガーソングライターKTタンストール。
代表曲『Suddenly I See』などで知られる彼女は、「90年代の名曲ミックステープのような楽曲を目指した」と語る。
映画には元々音楽がなかったため、ストーリーを損なわないように楽曲を組み込むのが難しかったという。

批評家の評価は賛否両論。
『ガーディアン』は「楽曲が単調」と酷評したが、『What'sOnStage』は「キャッチーな曲が満載」と高評価。
主演のエマ・フリンはオリジナルのアリシア・シルバーストーンと現代のサブリナ・カーペンターを彷彿とさせる演技で絶賛された。
舞台版では90年代のノスタルジックな雰囲気が忠実に再現され、フリップフォンやウォークマン、煌びやかなパジャーなどが登場。
しかし、ヘッカリングは当時のロサンゼルスの現実は映画とは異なり、社会的な問題が山積していたことも認めている。
タンストールによれば、『クルーレス』が他の高校ドラマと一線を画すのは、「悪役がいない」ことだという。
「オースティンはエマを好かれないキャラと考えていたが、観客は彼女の正直さや家族を守る姿勢に共感している」と分析する。
本作は90年代の懐かしさを残しながら、現代の観客にも響く作品になれるのか?この挑戦がどのように評価されるか、注目が集まっている。