トランプのグループチャット漏洩に欧州激怒、米政府の軽視姿勢に批判噴出

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米国の政府高官らによるグループチャットの全文が『ザ・アトランティック』編集長のジェフリー・ゴールドバーグによって公開され、欧州各国に激震が走った。
このチャットは当初、トランプ政権によって「機密性のない雑談」として扱われていたが、実際には軍事作戦に関する詳細や同盟国に対する侮辱的な発言が含まれていた。
問題のチャットは3月15日に行われ、国防長官ヘグセスが「天候条件は良好。
中央司令部と確認済みで、作戦開始が可能」と記述しており、具体的なタイムラインまで記載されていた。
攻撃開始の2時間前にこの情報をゴールドバーグが受け取っていたことが明らかになり、情報漏洩のリスクが再度懸念されている。
ホワイトハウス報道官カロライン・レヴィットは「チャット内容は機密情報ではない」と繰り返し主張しているが、ゴールドバーグはこのやり取りの公開が公共の利益にかなうと反論。
特に政府側がその重要性を過小評価しようとしている状況下では、情報公開が不可欠だと強調した。
副大統領ヴァンスはこの件について「誇張だ」と反論し、CIA長官ラトクリフも上院情報委員会で「チャットに登場した職員は機密情報を扱う者ではなく、名前を挙げても問題ない」と証言した。
しかし、欧州側の反応は冷ややかで、チャット内での欧州同盟国への侮辱的な表現に強い不快感が広がっている。

ドイツ外務省はこの件を風刺する動画を公式SNSで公開し、5人の官僚と上司が絵文字を使って気軽に会話をする様子を描き、米国国家安全保障問題補佐官ウォルツのチャットでの絵文字使用を揶揄した。
『ポリティコ・ヨーロッパ』によると、EUの外交官らは匿名で「アメリカの発想はもはや異常」とコメント。
別の外交官は「正気とは思えない」と語った。
英国自由民主党のエド・デイヴィー党首も「グループチャットも管理できないような人々が、世界最強の軍をどう管理するというのか」と痛烈に批判した。
さらに、ベルギーの元首相ギイ・フェルホフスタットもSNS上で「このチャットに見られるような欧州軽視の態度は、我々に独自の防衛体制構築の必要性を再認識させる」と発言。
欧州の安全保障政策の再考を促す声が強まっている。
米国政府はこのチャットを「私的な会話」として片づけようとしているが、その影響は外交面において長引く可能性がある。
今回の事件は、米国の信頼性に対する根本的な疑念を欧州に植え付け、同盟関係の再構築を迫っている。