米国は太平洋地域での軍事プレゼンスを強化するため、第2の「タイフォン中距離ミサイルシステム」を配備すると発表した。
この動きは中国の軍事的拡張に対抗する措置とみなされており、昨年の「シールド24」演習でフィリピンのルソン島に初めて同システムを配備した際、中国から強い反発を受けた。
防衛ニュースによると、米陸軍は現在、認定済みのタイフォンミサイルシステムを2基保有しており、今後1年間でさらなる実弾演習を行う予定だという。
ロッキード・マーティン社が製造したタイフォンシステムは、標準ミサイル6(SM-6)とトマホーク巡航ミサイルを組み合わせ、射程は500~2000kmに及ぶ。
このシステムは、バッテリー操作センター、4基の発射装置、動力システム、改造されたトレーラーで構成されており、迅速な配備が可能だ。
米軍は昨年、最初のタイフォンシステムをC-17輸送機でフィリピンに輸送し、今後は地域同盟国との軍事演習に組み込む予定である。
米陸軍のマイケル・ローズ大佐は、実弾演習の重要性を強調し、タイフォンシステムの配備は戦略的防衛の一環であり、インド太平洋地域における米国の軍事的影響力を強化する象徴でもあると述べた。
専門家は、この配備が米中間の軍事的緊張をさらに高める可能性があると指摘している。
この展開を考慮すると、より注目すべきは米国がどのように軍事的プレゼンスを活用して同盟関係を強化しているかという点である。
米中対立が激化する中、インド太平洋地域が新たな軍事対峙の中心となるかどうかが今後の焦点となる。