高知県立美術館の油彩画、贋作と判明 ドイツの贋作家の関与か

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高知県立美術館は3月14日、所蔵する油彩画『少女と白鳥』が贋作であることを専門家の調査に基づき確認したと発表した。
この調査は、ドイツの著名な贋作家であるヴォルフガング・ベルトラッキ氏が、自身の作品であると証言したことを受けて実施されたものであり、同氏の関与が強く疑われている。
同様の贋作疑惑は、徳島県立近代美術館(徳島市)および閉館した東京都内の美術館でも発覚しており、ベルトラッキ氏の手による可能性がある作品がそれぞれ1点ずつ見つかっている。
徳島県立近代美術館の担当者は「できるだけ早く調査結果を報告できるよう努める」と述べた。
ベルトラッキ氏はかつて世界的に悪名高い贋作家であり、長年にわたり著名な画家の作風を巧みに模倣し、美術市場を欺いてきた。

その作品は一流の美術館やオークションに出品され、多くのコレクターや専門家を騙した経歴を持つ。
今回の『少女と白鳥』の発覚により、まだ発見されていない贋作が公的・私的コレクションに潜んでいる可能性が浮上している。
この事件は、美術館が贋作を見抜くための鑑定プロセスをいかに強化すべきかという問題を改めて提起している。
今後、科学的な鑑定技術の進歩を活用し、同様の事態を防ぐための取り組みが求められる。