台湾時間3月28日午後2時20分頃、ミャンマー中部でマグニチュード7.7の強い地震が発生した。
震源はザガイン(Sagaing)の北北西約16km地点、震源の深さはわずか10kmと浅く、その影響で揺れが広範囲に及んだ。
アメリカ地質調査所(USGS)は、今回の地震を2023年以降で最も強力な地震の一つと報告しており、その後もM6.4の余震が確認された。
この地震はミャンマー全域だけでなく、タイ、ベトナム、インド、中国雲南省など広範囲に影響を及ぼし、特にタイの首都バンコクでは、建設中の高層ビルが倒壊するという深刻な被害が報告された。
バンコクは震源地から約700km離れているにもかかわらず、住民は激しい揺れを感じ、高層ビルは大きく揺れ、多くの人々が恐怖のあまり建物から避難した。
SNS上には、チャトゥチャック(Chatuchak)エリア近くの建設中の高層ビルが突如崩壊し、粉塵が舞い上がり、人々が悲鳴を上げて逃げる様子を捉えた映像が投稿された。
バンコク警察はビルの倒壊を確認したが、被害者や作業員の安否はまだ明らかになっていない。
救助隊が現場に急行し、対応にあたっている。
タイのペートンタルン首相はプーケット訪問を中断し、緊急対策会議を招集した。
地震の影響でバンコクではスカイトレインや地下鉄が一時運転を停止し、高層ビルの屋上プールからは水が激しく飛び散った。
この地震は、チェンマイ、ホーチミン市、インドのデリー、バングラデシュの一部地域でも揺れが報告された。
中国地震台網は地震の規模をM7.9とし、雲南省で明確な揺れがあったと報告したが、重大な被害はなかった。
日本の気象庁は津波の心配はないと発表した。
ミャンマーは老朽化したインフラと医療資源の不足が課題であり、国際社会は今後の被害拡大を懸念している。
タイ政府はすでに建築物の安全点検を開始しており、国民に対して余震への注意を呼びかけている。
救援と被害評価が進む中で、さらなる情報が明らかになると見られている。