台湾の食の安全を揺るがした宝林茶室のA13店で発生した中毒事件。
適切な保存管理がされていなかった粿条(クイティオ)から、猛毒「ボンクレキ酸」が発生し、6名が死亡、さらに24名が健康被害を受ける大惨事となった。
台北地方検察署は11日、犯罪被害者権益保障法に基づき、犠牲者の遺族に補償を行うことを決定。
1世帯あたり180万台湾ドル(約800万円)、総額1,080万台湾ドル(約4.8億円)を支給することを発表した。
これは台湾における食品安全事件の被害者補償として過去最高額となる。
捜査によると、宝林茶室は元々カフェとして営業していたが、その後マレーシア風のベジタリアンレストランに業態を変更し、台湾全土に5店舗を展開。
しかし2024年3月、A13店で発生した食中毒事件が大問題となった。
台北地検は市の衛生局、食品医薬品局と共に調査を進め、オーナーを含む5名を食品安全法違反および業務上過失致死罪で起訴した。
また、饒河夜市店でも類似の中毒事件が疑われたが、最終的に確証は得られなかった。
6名の犠牲者遺族は犯罪被害者保護協会を通じて補償を申請し、台北地方検察署の決定により、1世帯180万台湾ドル、総額1,080万台湾ドルの補償金が支給されることとなった。