ハリウッドの伝説的俳優ジーン・ハックマンの8,000万ドル(約1,200億円)の遺産を巡る法的問題が浮上している。
ハックマンは遺言において30年来の妻ベッツィ・アラカワを唯一の受取人として指名していたが、彼女はハックマンの死の7日前にウイルス感染によって急逝。
その結果、法的な相続問題が発生し、ハックマンの子どもたちが遺産を相続できる可能性が出てきた。
当局の報告によると、アラカワは2月11日に死亡し、ハックマンは7日後の2月18日に自然死したとされている。
遺体は2月26日、サンタフェの4億円の邸宅で発見された。
当初「不審な死」とされたものの、司法解剖の結果、犯罪性は否定され、ハックマンは重度の心臓病とアルツハイマー病が死因とされた。
カリフォルニア州の法律専門家トレ・ローベル氏によれば、ハックマンの遺言に他の受取人が明記されていない場合、遺産は子どもたちに相続される可能性があるという。
ただし、そのためには遺言の有効性を巡る法的な争いが必要となる。
一方、アラカワの遺言には「二人が90日以内に死亡した場合、遺産は信託に移され、医療費を除いた資産は慈善団体に寄付される」との条項が含まれていた。
これにより、ハックマンの子どもたちの相続権はより複雑な状況となっている。
ハックマンは生前、子どもたちとの距離について語っており、長期間の撮影により家族との時間が限られていたことを認めていた。
しかし、娘たちは声明を発表し、「彼は世界的な伝説だったが、私たちにとっては父であり祖父だった。
彼を失った悲しみは計り知れない」と述べた。
この遺産問題は、相続権と遺言の解釈に関する法的議論を引き起こすだろう。
今後の展開が注目される。